通気性で選ぶならフルかハーフ?素材の違い
夏のツーリングでは、ジャケットの通気性が快適さに直結します。まず押さえておきたいのが、メッシュ構造の種類です。全体が網目状になっている「フルメッシュ」は、走行風をしっかり取り込めるのでとにかく涼しいのが魅力。信号待ちなど低速でも熱がこもりにくく、真夏でも快適に走れます。
一方、「ハーフメッシュ」は風の当たりやすい胸部や脇、背中部分にだけメッシュを使用し、それ以外はテキスタイル生地で補強されているタイプです。通気性と耐久性のバランスが取れていて、季節の変わり目にも対応しやすい構造と言えるでしょう。
素材にはナイロンやポリエステルが使われていることが多く、最近ではD-DRYのような防水透湿性を持ったインナー付きの製品も登場。突然の雨にも対応できるうえ、着脱式インナーで温度調整もできるため、ロングツーリングを考えているなら検討する価値はあります。
安心走行を支えるプロテクターと安全性能
メッシュジャケットを選ぶときに忘れてはいけないのが安全性能。薄手で風通しのいいジャケットであっても、しっかりとプロテクターが入っているかどうかは必ず確認しておきたいところです。
基本的には、肩・肘・背中にプロテクターが標準装備されているモデルが一般的ですが、中には胸部プロテクターまで備えているものもあります。安全性能を重視するなら、CE規格のレベル1または2を取得しているプロテクターが装備されているモデルを選ぶと安心です。
プロテクターが入っていると重く感じるかもしれませんが、近年は通気性を損なわず、軽量に設計された素材も増えています。ジャケット内側のメッシュポケットで位置調整が可能なモデルもあるため、体格に合わせて違和感なくフィットさせることができます。
価格帯で見る選び方とおすすめモデル
メッシュジャケットの価格は幅広く、用途やライディングスタイルによって選び方が変わってきます。エントリーモデルは1万円台からあり、通勤や街乗りで使う分には十分です。たとえばKOMINEやROUGH&ROADの製品は、価格を抑えながら基本的な装備がそろっています。
もう少し快適性やデザイン、機能性を求めるなら、2〜3万円台のミドルクラスがおすすめです。このクラスになると、通気性の向上や軽さ、プロテクターの強化、インナーの脱着機能なども備わっており、夏場のツーリングにぴったりな仕様になっています。
さらにハイエンドモデルになると、DaineseやAlpinestarsなどが展開する高性能ジャケットが選択肢に入ってきます。高い耐摩耗性を持つ素材やフィット調整機能、レーシングスペックのプロテクターが標準装備されていて、猛暑のなかでもしっかり走りたい人にとっては信頼できる相棒になってくれるでしょう。