軽さと収納性がツーリングの快適さを決める
バイクでキャンプツーリングをする場合、テントの「軽さ」と「コンパクトさ」はかなり重要です。荷物を積めるスペースが限られているうえ、重たい装備は操作性にも影響してきません。
2025年現在、バイク向けテントの推奨重量は5kg以下が一般的な目安です。2〜3kgのモデルはもちろん扱いやすいものですが、4kg台でも多くのモデルが存在し、5kg未満であれば十分に「バイク向け」といえるでしょう。
収納サイズについても、目安は幅60cm以下が適しています。50cm以下だとさらにスマートですが、60cm以内なら多くのバイクに無理なく積載できるサイズ感です。
また、パッキングの際に柔軟に形状を変えられるかどうかもポイント。スタッフバッグに収まっていても、サイドバッグやバッグパックに入らない形状では持ち運びに困ることがあります。数値だけでなく、実際の収納スタイルまで確認しておくと安心です。
スムーズな設営でキャンプをもっと楽しめる
疲れて到着したキャンプ場で、テントの設営に時間がかかるのは正直つらいものです。バイクキャンプでは移動距離が長くなることも多く、簡単に設営できるタイプを選ぶのが快適さにつながります。
初心者に人気なのが「自立式ドームテント」。フレームを差し込んで立ち上げるだけなので、風が強い場所でも設営しやすく、設置場所の地面の状態に左右されにくいのが利点です。ペグが刺さらない砂利地でも使いやすいので、キャンプ場の選択肢も広がります。
もうひとつ、設営の手軽さで注目されているのが「ワンタッチテント」です。こちらは傘のように広げるだけで形になるので非常にラクですが、フレーム構造が複雑で重量がやや重く、収納サイズも大きくなる傾向があります。積載に余裕がある人や短距離ツーリング向きかもしれません。
設営時間だけでなく、撤収のしやすさも意識しておきたいところです。撤収時は天候が悪化していたり、早朝の出発だったりすることもあるため、手早く片付けられる構造はありがたいものです。
防水性と通気性は両立がカギ
天気に左右されやすいバイク旅では、防水性にもきちんと目を向けておきたいところです。テントの防水性を確認するには「耐水圧」の数値をチェックします。目安として、フライシートで1,500mm以上、フロアで2,000mm以上あれば、一般的な雨には対応できるとされています。
雨対策だけでなく、快適に過ごすためには通気性も忘れてはいけません。ベンチレーション付きのモデルや、メッシュ素材を部分的に使用した構造だと、蒸れを軽減できて寝苦しさを抑えられます。
さらに、テント前室があると靴や荷物を濡らさずに置けるうえ、雨天時の出入りもラクになります。小ぶりなツーリングテントだと前室がないこともあるので、その有無もチェックしておくといいでしょう。
防水性を重視しすぎて通気性を犠牲にしてしまうと、夜間の結露がひどくなることもあります。ダブルウォール構造であればこの点をうまくカバーしてくれるので、初心者にも扱いやすいです。
