オーナーが教える初心者さん向けバイク選びのコツ

バイク選び

初めて購入するバイクは気に入ったものを

バイクショップで仕事をしていてかなり多く聞かれる質問の一つが「初めてバイクを購入したいのだけどどういうバイクがいい?」ということです。

そうした質問を受けた時、私がまず最初に答えるようにしているのが「とにかく自分が気に入ったもの」ということです。

確かにバイク系の雑誌やWebサイトを見ていると「初心者特殊」として初めての一台に適したバイクの特集などをしているものをよく見かけます。

ですが今現在現役ライダーとしてバイクを日常的に乗り回している方の多くがそうした初心者におすすめのバイクを乗っていたかというと決してそうではありません。

免許を取得して最初に購入したのが今は生産中止になっているスズキGSX250S KATANAだったなんていう人もいるくらいで、最初の一台目にはかなり無理目のバイクを選んでいることはよくあります。

私があえてそうした無理目のバイクをOKだと思うのは、これから自動二輪の免許を取得しようと考える人の多くは「バイクに乗りたい」のではなく「乗りたいバイクがあるから」ではないかと思うからです。

最初に妥協をしないことも大事

たとえ話として考えてもらいたいのが、これから何らかの楽器を弾けるようになりたいと思うような場合です。

楽器を弾けるようになりたいと思う動機はいろいろとは思いますが、学校の部活などではなく自分で自主的に始めるという人の場合何か好きな曲があってそれを自分でも弾きたいと思うからその楽器を手に取るのではないかと思うのです。

かつてピアノの習得をするときには、バイエルンやピアノソナタといった既に決められている教則にそって引き方を段階的に学習していき、その練習を全部終えてやっと曲にはいることができるというような手順が一般的にされてきました。

ですがそうしたコツコツ基礎訓練だけをできるようにになるまで延々と繰り返す作業というのは、性格的にどうしても性に合わないということもあります。

そこで最近ではピアノ教室の中でも最初から基礎訓練ばかりをさせるのではなく、まずその人が弾きたいという曲を持ってきてもらいそれを1曲弾けるようになるようなレッスンを最初に行うという方法をとるところも増えているといいます。

私がバイクに関して言いたいのもまさにそういうことで、初心者だからと本当に乗りたいバイクを妥協して、乗りたくないバイクで乗車の練習のためのツーリングをしてもちっとも楽しくないのではないかと感じるからです。

もちろん性格的に基礎訓練をしてからでないとやりたいことをしたくないという人もいるでしょうからそうした人は初心者向けのバイクとして紹介されているものを選ぶのは全く問題ないと考えます。

その上であえてオススメする初心者に優しいバイク

以上の意見を踏まえた上で私がこれから初めてバイクを購入するという人におすすめするバイクを紹介します。

まず慣れていない人でも比較的使いやすい、操作性がよくメンテナンスがしやすい車種ということでいうとHONDAの「CB400SF」あたりがおすすめです。

こちらは教習所でもかなり多く使用されているスタンダートタイプで、大きさ的にもほとんどの体系の人が使いやすいサイズになっています。

HONDA製バイクは他のメーカーに比べて電気系統が弱いという意見もありますが、やはり総合的な性能はトップクラスであると言えます。

他のメーカーのものでもYAMAHAの「XJR400」やKAWASAKIの「ゼファー400」あたりなんかは乗車しやすい形状でまとまっています。

逆に輸入車は日本車に比べて性能面で不安定なことが多く、メンテナンスもしづらいことが多いので購入をするときにはデメリットを理解した上で選ぶようにしてください。