ボンネビル・スピードウェイが見たい

ボンネビル・スピードウウェイについて

ボンネビル・スピードウウェイ(Bonneville Salt Flats International Speedway)は、ボンネビル・ソルトフラッツというアメリカ・ユタ州にある広大な平野で行われる非常に特殊なモータースポーツです。

まずボンネビルという場所から簡単に説明をすると、有名な観光地である「ウユニ塩湖」と同じく鏡面張りの凍結が起こる大きな湖のことです。
別名「天空の鏡」とも言われている場所で、約1万4000年前に存在していたボンネビル湖の一部が完全に干上がってしまったため、表面が分厚い塩で覆われています。
その長さは最大約16kmにもおよび、雨が降ったあとなど水がたまると空の景色がうつりこんで鏡のようになるのです。

ボリビアのウユニ塩湖は世界でも最大の広さということで有名なのに対し、ボンネビルは規模が小さく交通の便が非常に悪いということから、日本ではあまり有名ではありません。
ボンネビル塩湖はラスベガスから約440km、自動車で移動をすると4時間半もかかるところにあるので、普段は滅多に観光客が訪れることはなく、シーズン以外で日本人と出会うことはまずないでしょう。

そんなボンネビル湖で開催されているのが、毎年8月の「ボンネビル・スピードウィーク」です。
広大なボンネビル湖を使用したモーターレースで、使用をするマシンや改造方法により細かく分けられたクラスごとに競技をします。

1週間をかけてたくさんのレースが開催され、世界中から集まったスピードマニアたちが世界最速を競うのです。
ボンネビル・スピードウィーク開催の時期は、普段は閑散としている湖の周りに宿泊施設や飲食店が並び、お祭りのような賑やかさとなります。

なおボンネビル湖ではレースに一般の人も参加をすることができ、レース期間中以外なら自分の車を自由に走らせることもできます。
モータースポーツは数多く存在しているものの、塩湖の上を走行するというのは世界でもただ一つだけで、周囲に全く何もない一面の白色の中を走ることができます。

ホンダの挑戦について

Hondaは、そのボンネビルスピードウィークで「P-P650クラス」に出場をしています。
このときに使用をしたのがCBR600RRで、時速170.828mile(時速274.92km)という世界記録を樹立したのです。
出場時の様子は公式サイトに動画として残されており、ウユニ湖での運転の様子などが具体的に伝えられていました。

一般的なサーキットでのレースと比較してボンネビルスピードウィークは規則のゆるいレースではありますが、過度なセッティングをすることは許可されておらず、搭載しているエンジンによって厳しくクラス分けされます。

P-P650クラスの参加条件としては排気量が650cc以下のバイクであるということと、量産されている車種と同じにしておくということがあります。
そうした制限の中で世界最速を記録したということで、世界的に高い評価を得ているのです。