EVが主流になったらガソリンスタンドはどうなるのかなあ

変化を余儀なくされている近年のガソリンスタンド

近年、ガソリンスタンドは大きな変化の時期を迎えています。
一つの大きな要因は、自動車業界における電動化の流れです。
世界的に電気自動車(EV)へのシフトが進んでおり、多くの国でディーゼル車やガソリン車の販売を将来的に禁止する方針を打ち出しています。
この動きはガソリンスタンドの経営にとって直接的な影響を及ぼしており、このまま燃料需要が減少すると、従来型のガソリンスタンドのビジネスモデルは維持できないと言ってよいでしょう。

そのため、最近ではガソリンスタンドの多くがビジネスモデルの多様化に力を入れています。
たとえば、店舗内にカフェや小売スペースを設けて顧客にサービスを提供することなどです。
また、車やバイクのメンテナンス、車検サービス、さらにはレンタルサービスなど、車関連の幅広いサービスを提供するところも増えています。
こうすることで、ガソリン販売に依存しないビジネスモデルへの転換を図っているわけです。

同時に、環境対策への意識の高まりもガソリンスタンドにとっては大きな課題です。
炭素排出量の削減は世界中の多くの国で政策の優先事項となっており、ガソリンスタンドもこの流れに適応する必要があります。
これに応える一つの方法として、再生可能エネルギー源への投資が挙げられます。
太陽光発電パネルの設置や、バイオ燃料の提供を始めるガソリンスタンドがその一例です。

さらにEVの普及に伴い、多くのガソリンスタンドは電気自動車の充電ステーションを設置する方向に動いています。
これは将来的に電気自動車が主流になると予想されるなかで、ガソリンスタンドが生き残るための重要な戦略です。
ただし充電ステーションの設置は高額な投資が必要であり、また充電時間が長いためスタンドの利用客の滞在時間が長くなるなど、さまざま課題を抱えています。

ガソリンスタンドがなくならない理由

それでもガソリンスタンドがすぐになくなることはないでしょう。
そう考えられる理由はいくつかありますが、まず、すべての自動車やバイクが電動化するにはまだ相当な時間がかかるからです。
多くの国で電動車へのシフトが進行中ですが、だからといって現在走っているガソリン車やディーゼル車がすぐに消えるわけではありません。

それに電気自動車の普及は急速に進んでいるものの、まだまだ充電インフラの整備は追いついていません。
都市部では充電ステーションが増えていますが、郊外や田舎ではまだまだです。
このため、長距離を走行するドライバーやライダーにとってガソリンスタンドは依然として重要なのです。
充電に時間がかかることもEV普及における課題であり、急速充電が完全に普及するまではガソリンスタンドの需要がしばらく続くと思われます。